2020年01月28日
LICトレーナーとは?
神経・筋疾患を主目的とした呼吸練習機で、
肺・胸郭のコンプライアンスの維持・改善を目的とした医療機器です。
(2016年 国立精神・神経医療センターとカーターテクノロジーズ㈱による共同開発)
ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの運動神経の障害による進行性の呼吸筋麻痺で
胸郭運動が低下し十分な吸気および呼気が行えず、
肺活量の減少が生じる拘束性喚起障害の患者さんに適応しています。
【肺や胸郭が硬くなるスパイラル】
神経筋疾患は筋力低下が起こるため、
肺や胸郭は硬くなる方向に進み、悪いスパイラルから抜け出しにくくなります。
呼吸障害への対応策ですが、
①硬い肺でも動かせるよう呼吸筋を強化する
②弱い呼吸筋でも動かすことができる柔らかい肺を保つ
に、なりますが神経難病の患者さんは筋力低下を伴うため①の対応は難しく、
②弱い呼吸筋でも動かすことができる柔らかい肺を保つ、という対応を行うことになります。
呼吸リハビリで肺活量と痰を出す力を維持しましょう!
このLIC練習の開始の目安は
『深呼吸ができないと感じたとき』です。
定期的な呼吸評価の中で、標準肺活量(%VC)80%以下、
または肺活量が2000ml以下になった際、導入をお勧めします。
また、病状の進行の過程でも適応が可能です。
発症初期や進行期の適応に加え、病状が進行して球麻痺症状や気管切開している患者さんへの適応もあります。
⇓ 当ステーションでの講習の様子 ⇓
このLICトレーナーを使って訪問リハビリができるのは
関西では当ステーションが初と聞いてます。
全国でも数件しかありません!
優しい呼吸ケアをご提供します。