2020年04月15日
「疫病が流行したら、『アマビエ』を写して人に見せなさい」
そんな言い伝えがあるのをご存知ですか?
今、SNSをはじめとして、いろいろなメディアや小売店などの間で広がる『アマビエ チャレンジ』。
今日はその『妖怪アマビエ』のお話です。
【アマビエ】とは日本に伝わる半魚人の妖怪です。
カッパや天狗など、日本には昔から伝わる妖怪がいますが、アマビエもその一種。
江戸時代の後期に熊本県に現れたのが最初と言われています。
その時の様子は、挿絵付きでかわら版(今でいう新聞の速報や号外のようなもの)となり
広い範囲に伝えられました。
その当時のかわら版は、今現在も京大付属図書館にて保管されています。
それがこちら ↓
原文は
肥後国海中え毎夜光物出る。所の役人行見るに、づの如く者現す。
私は海中に住、アマビヱと申す者也。當年より六ヶ 年の間諸国豊作也。
併し、病流行、早々私写し人々に見せくれと申て、海中へ入けり。右写し役人より江戸え申来る写也。弘化三年四月中旬
と、記載されていて、現代語に訳すと
毎夜、海中に光る物体が出没していたため、役人が見に行くとそれが姿を現した。
その者は「私は海中に住むアマビエと申す者なり」と名乗り、
「当年より6ヶ年の諸国で豊作が続くが疫病も流行する。私の姿を描いた絵を人々に早々に見せよ」と
予言めいたことを告げ、海の中へと帰って行った。
という内容です。
その姿形は、人魚のようでもあり、ウロコがある胴体に尾びれがあり、
長い髪で目は赤く、鳥のような口ばしのような口があり、耳は人間のようと言われています。
ほかの地方(主に九州)でも同じような目撃情報があり、
共通する事が「疾病が流行ったら、私の絵を描いて人々に見せなさい」とアマビエが話すこと。
今のようにインターネットも無い時代で、かわら版も届かない距離なのに目撃した人が描くアマビエの姿は
熊本に最初に目撃されたものと酷似しているのです。
あっという間に広まり、江戸時代には「アマビエ」を描いたり、
絵姿を持ち歩きお守りのようにするのが流行したのです。
そして現代。
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、
「アマビエ」を描いたり、飾ったりすることが流行り出してます。
先述の京大付属図書館のTwitterアカウントで
「ご活用ください」とアマビエの資料を公開されたのが始まりのようです。
藁をもすがるとはこういうことなのか、今の暗い世の中を少しでも活気づけようとの行動なのか、
みなさん思い思いの『妖怪アマビエ』を描いて様々な場所で公開されています。
私も描いてみました!
うん、上手いか下手かは置いといて・・・(笑)。妖怪とは言いますがなかなか可愛らしいものです。
疾病封じの『妖怪アマビエ』、その力を信じるか信じないかは人それぞれです。
しかし日本中がそのことで明るく前向きになれるなら “楽しい流行” なのだと思います(^o^)/
害はないですしね(´ー`)笑
検索すると、いろいろな企業が描く個性豊かなアマビエが見れますよ~(*^-^*)